Bletturinn minn

手のひらのどこか一点が
僕に道を教えてくれる
腕を前に出しながら
気配を感じるまま
進めば
これから何かが起りそう
気配を感じる
彫刻がぜんぶ僕にほほえみかけている
ありとあらゆるものが
日曜日の太陽を浴びて再生する
家の前には新車が並ぶ
小さな鳥が
頭上で弧を描く
雪は降りしきり
街は白に染まる
気配を感じる
これから何かが起こりそう
気配を感じる
彫刻がぜんぶ僕にほほえみかけている
そして僕は白に染まり
洋服も白に染まる
まるですべてが真新しい
広告のように

Það borgar sig ekki

知ったところで何になる
バツが悪くなるだけ
知ったところで何になる
誰かから聞く友人のうわさ話
時が来れば話してくれるさ
その前に知ってしまうと
顔に出る
知ったところで何になる
身近にいる人のことを
知ったところで何になる
空白は空白のままでいい
知ると台無しになることも
アダムがこんな感じのことを言っていた
カーナビが壊れた時
頼みの綱は信頼だけ
知ったところで何になる
どちらにしろ何かは起こるものさ
知ったところで何になる
エネルギーは他のところに使おう
時には偶然や時間を
信頼することも必要だ
人生は長丁場
独自の奇妙な電線で

Huldi akurinn

林の中の
砂利道が
土の道になるところに
ヘビやウサギが
行き交う
隠れた野原がある
君のことを興味深げに見ても
守ってはくれない
彼らは何も守ることはできないが
ただやって来るだけ
自分の目で見てごらん
ここに来て
自分の目で見てごらん
隠れた野原
もみの木に囲まれ
本土の鳥がそこに歌う
きっと見たことのない光景だろう
黄色い花は
ミツバチを誘い
カエルは日向で身を暖める
アイスランドの陽ではないような日向
彼らは僕を気にとめない
君のことも気にとめない
そんな風に僕には見える
でも、とにかく来てごらん
自分の目で見てごらん
来てごらん
そして自分で見てごらん

Vitlaust hús

いままでずっと
僕は違う家を見つめてきた
そんな時もあるものさ
たいしたことじゃない
僕はクレーンを扱っていたことがある
証拠写真もある
なのに偶然でさえ
あの家の屋根を持ち上げたことはない
でも僕が見守ってきた家について
いくつかのことを知った
それはどの家にも当てはまること
玄関の踏み石、ピザの配達
不要なダイレクトメール
いままでずっと
僕は違う家を見つめてきた
でももう、そこを通りかかっても
横を見ることはきっぱりとやめた
それでもあれは無駄な時間でも
意味の無いことでもなかった

Na´man

真っ黒な世界が広がる
探鉱へ進もう
煙探知機みたいに
悪魔が歌うところへ
息はゆっくりと
息は静かに
悪魔は消火器だから
愛を眠らせ
愛を抑え
情熱を鈍くする
そして僕の悪魔は
君の悪魔を知っている
貴石を手にしたら
上へ戻ろう
芝の上に寝ころぼう
太陽が降り注ぐ中
彼らは炭坑で働いている
太陽が降り注ぐ中

Passaðu þig

ウィッシュ・リストはポケットにしまっておこう
でも気を付けた方がいい
遅れて顔を出してもかまわない
もう一度
リストの何かが君を家路へといざなえば
最後には静寂があり
そして動くものはない
多くの名作によれば
ガラスのシートの這い方は
クモから習う必要があるけれど
ここにクモはいない
空間や距離
そんな感じのものを見つけよう
沈みかけた車から誰かを救助するには
茶色の糸じゃ無理だし
僕には縄も
テープも、何もない
あればよかったけど
ガラスのシートの這い方は
クモから習う必要があるけれど
ここにクモはいない

Ljo´smynd

フィルムの上に
キャンドルで書く
暗闇が迫り
邪魔が入る
フラッシュライトを
港に向け
消えて無くなるまで
その光を見つめる
君から言葉とカメラを
僕は借りる
何度となく
フィルムの上に目ができる
少し経つと
闇は暗黒となり
闇が明けるに従い
すこしずつ
無くなっていく
無意味な雑音や話し声
電話番号、チェック・リスト
うっとおしく
僕の頭の中で顔を出したり引っ込めたり
でも時々
一度しかチャンスがないこともある
そして一枚の写真しかないことも
もっとあればと思うのに

Suðaustana´tt

久々に
東から吹いてくる
雨はどうでもいい
もうウンザリだから
吹けばいい
僕に突き刺さる棒を
吹き飛ばしてほしい
もう持っていたくないから
興味ないんだ
この棒の巣を作ってやることに
興味ないんだ
人形や新しい羅針盤を与えることに
どうでもいいのさ
どこで充電器を無くそうと
吹き飛ばされればいい
持っていたくないんだから
凧糸は
強くていいけれど
僕にはいらない
ほしいのは大風
雨もかまわない
ここに住んでいるのは結構ラッキーなことから
また会おう
ここにいるなんて、僕らはなんてラッキーなんだ

Einbreið bru´

夜の嵐
風が僕を君へと飛ばす
凍った道に降る雨
・・・君も分かるよね
土曜の朝
銀色のスペインの鳥に
僕らが乗ったことは
誰も信じなかった
樹皮が銀色の、白樺の横に
僕は一車線の橋の夢を見た
僕は君にチョコレート付きのイチゴを
全部あげたかったのさ


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